俺のココ、あいてるけど。
 
◇未来side.*:・゚



登坂さんのバカ!

それでもって、あたしのマヌケ!

さっきの登坂さんの台詞は、きっと“見た”ってことだよ・・・・ね?


「はぁ──・・」


あたしは、さっきからずっと怒ったりため息をついたり・・・・そればかりを繰り返しながら朝の日課をこなしている。

休憩室の掃除。

あたしにとって、頭も気持ちも仕事モードに切り替えるための大切な作業・・・・のはずなのに。


「なんで今日に限ってベランダに干しちゃったんだろう・・・・」


頭に浮かんでくるのは、今朝急いで干した洗濯物のこと。

思い出したくもないけど、ピンクの下着・・・・そればかり。

今日はすごくいい天気なんだ。

カーテンを開けるまでもなく、外は晴天そのもの。その暑さで目が覚めたくらいだった。


「だからって・・・・」


せめて赤とか黒とか、そんな色だったら多少大人な感じには見えたかもしれないのに。

綾ちゃんは常にそんな色らしい。

なのにあたしはピンク・・・・。


「はぁ──・・」
 

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