俺のココ、あいてるけど。
 
それからしばらく、俺は海についていろいろと考えを巡らせた。

すると、メリットは1つも思い浮かばなかったが、デメリットは思いの外あった。


梅村綾の水着・・・・は、最初から興味がない。

新作だろうが旧作だろうが、好きなものを着ればいい。

だからそれは、別にいい。


しかし、俺が行かないとなると、長澤とモッサと梅村綾の3人だ。

飲み会のこともある、梅村綾はどうにかして長澤とモッサをくっつけようとするはず。

現に、俺が今こうしてガキみたいにすねているのは、そのときの梅村綾のせいだ。

今回も同じことになりかねない。


・・・・それは困る。

本当に俺の出る幕がなくなってしまうじゃないか。

そうしたら俺は、今度こそ・・・・。










「なぁ・・・・」

「はい?」


夕方近くになり、梅村綾がバイトの上がりの時間になる頃、初めて俺のほうから話しかけた。


「来月のシフト、うまく組んでやってもいいぞ?」

「はぁい♪」


俺、長澤にはとことん弱いな。
 

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