俺のココ、あいてるけど。
 
「心当たりでもあるんですか?」


モッサにはピンと来るものがあったのだろう、そう聞かれた。

表情から心理を読み取るのが上手い奴だ、さすがだと思った。


それに、モッサがここまで踏み込んだ話をしてくれていること、ありがたく思う。

だから俺も・・・・。


「まぁな。フェアじゃないから俺も言うが、寝言でそれを聞いたことがある。5月のことだ」


包み隠さず、自分の気持ちも起こった出来事も言うことにした。

今さら遅いかもしれないが、大人気なかった詫びと“正々堂々と渡り合いたい”と言ったモッサの誠意に応えたくて。


「寝言・・・・ですか?」

「あぁ。長澤、酒にはかなり弱いだろう? 歓迎会で無茶をさせてしまって、おぶって部屋まで送ったんだ。そのときに」

「なるほど。だいたいの想像はつきます。空きっ腹に飲んだんだ、しかも急いで・・・・違います?」

「正確」

「ですよね」


そこでふと、俺たちはどちらからともなく長澤に目をやった。

長澤はちょうど水をかけられたところで、また顔面に受けていた。
 

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