俺のココ、あいてるけど。
 
“大恋愛”なんて言えるような恋ではなかったけど、あたしには十分すぎる恋だった。

そして、十分すぎるほどトラウマになる恋だった。


あたしの“想い”は、相手にとったら“重さ”になる。

恋の数は多くはないけど、恵介とつき合うまでも、つき合ってからも、気にしないようにしてきた。

“あたしの想いに真っすぐに向き合ってくれる人が必ずいるはず”

“恵介がそうなんだ”

そう思ってきた。


だけどやっぱり、恵介にも“あたし”は無理だった。

あたしとは正反対の女の子に惹かれるくらい、本当に恵介にとって“あたし”の存在は重かったんだと思う。


つき合って半年・・・・。

こんなに長くつき合えたのは、恵介が初めてだった。

だから、心のどこかで“このままずっとつき合っていけるかもしれない”なんて思ってもいた。


でも、現実は違う・・・・。

実際には二股をかけられていたことにさえ気づかなくて、こうして振られてから気づいたんだから。

もしかしたら、振られてからも全然気づかなかったかもしれないんだから・・・・。
 

< 5 / 483 >

この作品をシェア

pagetop