死のトランプGAME

ゲーム開始

圭介は自分の部屋に戻って考え始めた。

警察に届けるのが普通だと思うが、実際にこのゲームで死人がでているのも事実。

発信機があることからも下手に動くとどうなるか分からない。被害者が出ている事実が圭介を恐怖で縛った。

考えた末に、圭介はこのゲームに参加することにした。

ゲームを勝ち進め、あわよくば黒幕を突き止めようという考えだ。

甘い考えなようだが、トランプゲームへの自信が自分の背中を押した。



圭介はルールの書いてある紙をもう一度見た。

『表面全体に真っ黒のシールが貼られています。スペードのキングの方のシールを剥がすと、その剥がしたシールの裏に”Old maid本戦”の日時と場所が記されています。しかし、ジョーカーの方のシールを剥がすと、致死性のある細菌が散布し「死」に至ります。』


「つまり、ババ抜きのラストを再現したってことね。」


ババ抜きの醍醐味でもある、ジョーカーかそうでないかの緊張感。それを再現したゲームがこの”50 percent joker Game”略してPJGだ。

3枚あるカードの中で、唯一明らかになっている”クラブのK”を手にとった。

そして、真っ黒の二つのトランプをみた。
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