アゲハ蝶

STAGE5 危険なメール

「いやっ…ちょっと何?」

ずっと引っ張られて、連れてこられたのは誰もいない家庭科準備室。

「お前…可愛くなったじゃんか。俺にフラれて変わったんだ…」
やっと離された腕を見てホッとするあたしの耳に入って来たのは徳弥の声だった。
「あたしがあんたにフラれて変わったのは確かよ。あなたを見返すためにね」
「頑張ったじゃん。で、俺にもメルアドお~し~え~て」
そう言いながら彼の手はあたしの胸ポケットに入れてる携帯のストラップを掴むと同時にあたしの胸を揉んできた。
「きゃっ…、何すんのよ」
「何って携帯取っただけだよ~。俺何かしたぁ~?」
クスクス笑う彼にムカついた。「携帯返して」
「待ってっ、今赤外線中~」
「ちょっと勝手にやらないで!」
あたしが手を伸ばした時には遅かった。
「終了っ!はい、返すね」
そう言って彼は部屋から出て行った。
ムッカーーー!!!!
何よ!あれは!本当最低な男ね。
教室に戻ると授業は始まってて先生にはすごく叱られた。
「全部あいつのせいよ」
ブツブツ言いながら掃除をするあたしに、はるかは心配そうな目で見てくる。
本当いい人だなぁ~。
「よしっ!終わり」
「えみ大丈夫?相談してね」
「ありがとう。でも全然大丈夫!」
「よかった。じゃあバイバイ」
「バイバイ」
校門を出た調度その時、
―――――――――♪
急に鳴った携帯に驚いた。
見ると徳弥だった。
「お前胸大きいな俺とセックスしてくれるなら付き合ってやってもいいぜ?」
はああぁ???
あたしは、あんたにムカついてるのよ。それなのになんでセッ…セックスなんて。まだ中学生なのに…ありえないわ。
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