詩と書いてバカと詠む


「そうそれは正に美しい花びらのよー…「うるはい」
「あだっ!」
ゴツンという音と後頭部の激痛により我にかえったわたしはきっと後ろを振り向き睨みつけた。

「ちょっと、人が感動するポエムを口ずさんでいるときに後ろから攻撃とは卑怯なりーっ!」
「あ゛ー、うっざ。こいつまじうっざ。」
もごもごと口を動かしながらわたしを白けた目で見てくるのは、幼なじみで多分親友の伊藤彩葉(いとういろは)。

さばさばした性格で女っ気が微塵も見られず、いつも何かものを食べていて、顔とスタイルはいいからかやたらモテて、けど本人は男には興味なく、美味しい食べ物探しの旅とかよくするし、その割には頭よくて、スポーツも出来て、それから「おい、何ひとりで喋ってんだ。しかも改行もせず読者読みにくいじゃねえか」

…そういう話はしちゃダメだよ、うん。

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