年上彼氏*短編*
side 仁
「仁くん、好き」
頬を真っ赤にさせた女が目の前ないる。
熱でもあんじゃねぇの?ってくらい。
正直、面倒くせぇ。
糞寒い中庭に朝から呼び出され、俺の苛々はピークだった。
「俺、彼女居るし」
「別れてよ」
「無理だわ、じゃ」
そう言って中庭を去ろうとすると女に呼び止められた。
「ねぇ、彼女って一個下の夏希ちゃんでしょ?」
やたらニヤニヤと笑う女は最高に気持ち悪い。
「で?」
振り返って睨みながら言う俺に女は更に笑いながら言う。
「仁くん。今日1日、私の相手してよ」