きっとここで君に出会うために



早く終われと念力を送りながら(なんの効果もない。ただ睨んでいるだけ)

チラッと横目で時計を気にする。


別に早く行ったってあいつが待ってるわけじゃないのに、

心が早く早くと急かす。



ふと、なんでこんなに急ごうとしているんだろうと、

不思議に思った。



会いたいと心があたしに訴える。


好きだから?


問い掛けてもなんだかしっくりこない。


愛してる?


ありえない。



頭の中で黒い糸が絡まってもやもやする。


どうにもこうにも解けなくて、

仕方ないから頭の隅っこに追いやって、

考えるのをやめた。



そのころには担任の話も終わっていた。


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