粉雪
“何も聞かないし、何も言わない”


ちーちゃんは、この“罰ゲーム”を、ずっと続けてくれてね。


俺はただ、何も言わないちーちゃんに甘えてただけなんだ。


だからこそ、ちーちゃんを失うのが怖かった。


ずっと、俺に付き合ってくれてありがとう。





それから、最後のお願いを聞いてください。


金庫の中にある500万は、マツに渡して?


アイツにも、迷惑掛けたからな。



それと、ちーちゃんの名義の通帳に、2000万入ってます。


何も言わずに受け取ってください。




俺は結局、金でしか償えないから。


ちーちゃんが、そんなの嫌いなことも分かってるよ?


けど、金はあって困る物じゃないから。




暗証番号は、1226…


ちーちゃんが俺のモノになった日。


俺は全部、ちーちゃんが中心だった。





ちーちゃんは、俺なんか忘れて、別の誰かと幸せになってください。


頭では分かってても、書いてて悔しいよ。


ホントは、俺の事忘れて欲しくない。


別の誰かとの未来を想像するだけで、押し潰されそうになるよ。




俺はこれからもきっと、ちーちゃんを想い続けると思う。


俺には、ちーちゃんを忘れることなんて出来ません。



海に行く約束、守れなくてごめんな?




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