もう一度君に会いたい
そんな事を思いながら、サッキから一言も喋ってない雪波に視線を移すと…
――…雪波の顔は真っ青だった。
『だ、大丈夫か?』
俺がそう聞くと、真っ青な顔した雪波は小さな声で「私は大丈夫だから、春は行ってきていいよ。」と言って、俺の背中を押した。
もちろん俺はこんな状態の雪波を置いていくはずなく…。
『あの二人の邪魔したら後が恐いからな。』
と言って、雪波と一緒にベンチに座った。
――…座ったはいいものの、一向に雪波の顔色がよくならない…。
『何か飲むか?』
俺がそう聞くと、雪波は小さく首を振った。
『(こりゃ、重症だな…。)』
そんな事を思ったとき、俺はあることに気が付き、雪波に休んでるように言って走り出した。