worlds of last generationシリーズ 第一部
「準備出来たなら行こっか?」
昔の事を思い出していると、そんな声が耳に届く。
気付けば私の手には、次の教科で使うものが全て収まっている。
顔をあげると…笑顔のまま私に手を差し延べる静夜。
その体制で微動だにしない彼は、出会った頃の優しい瞳をしていた。
「うん。行こっか」
そう言って歩き出そうとする私に反して、彼は一行に動こうとしない。
不思議に思い静夜を見つめると、目の前にすっと差し出される手。
…これは手を繋げと言う事なのだろうか?
そう思いながら、目の前に差し出された手を見つめる。
「ゆぅちゃん」
ふわりとした声で私を呼ぶ。
しかしその甘ったるい声色には、有無を言わせない様な強さがある。
…何と無く嫌な予感がする――
そう思った時にはもう遅くて、体を引き寄せられる。
「駄目でしょ?ゆぅちゃんは女の子なんだからエスコートされなきゃ」
左手で私の手首を掴み、引き寄せられた…更に後頭部に手を沿えて、物凄く顔が近い状態でそんな事を言う。
エスコートする意味が分からないんですけど…
心の中でなら呟ける言葉も、この至近距離で保たれた顔があって紡げない。
何か喋ったら…唇が当たりそうなそんな距離感が、妙に胸を高鳴らせていた。
昔の事を思い出していると、そんな声が耳に届く。
気付けば私の手には、次の教科で使うものが全て収まっている。
顔をあげると…笑顔のまま私に手を差し延べる静夜。
その体制で微動だにしない彼は、出会った頃の優しい瞳をしていた。
「うん。行こっか」
そう言って歩き出そうとする私に反して、彼は一行に動こうとしない。
不思議に思い静夜を見つめると、目の前にすっと差し出される手。
…これは手を繋げと言う事なのだろうか?
そう思いながら、目の前に差し出された手を見つめる。
「ゆぅちゃん」
ふわりとした声で私を呼ぶ。
しかしその甘ったるい声色には、有無を言わせない様な強さがある。
…何と無く嫌な予感がする――
そう思った時にはもう遅くて、体を引き寄せられる。
「駄目でしょ?ゆぅちゃんは女の子なんだからエスコートされなきゃ」
左手で私の手首を掴み、引き寄せられた…更に後頭部に手を沿えて、物凄く顔が近い状態でそんな事を言う。
エスコートする意味が分からないんですけど…
心の中でなら呟ける言葉も、この至近距離で保たれた顔があって紡げない。
何か喋ったら…唇が当たりそうなそんな距離感が、妙に胸を高鳴らせていた。