桃色の1ページ
後ろからの声と気配に、思わず振り返った。
「嘘…………あんた」
「久しぶりに会ったのに、最初に“あんた”はねーだろ?」
そこにいたのは、不思議なほどに懐かしい。
「俺の名前は────」
「樹っ!!」
あたしの幼なじみで、初恋の人だった。
体が勝手に動いて、樹にしがみつく。
「会いたかった」
「待たせてごめんな?」
あたしは、ううん。と首を横に振る。
「樹、おかえり」
「おうっ、ゆめ、ただいま」
あたしたちの再会は、運命なのかもしれない。
そしてまた、あたしたちの恋は再開する。
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