桃色の1ページ
気付いたのは、ほんの数日前のこと。
* * *
「お、ゆめ、ちゃんと持ってたんだな」
ペンダントを指差してる樹を不思議に思って聞いてみると。
「持ってたんだなって、何を?」
キョトンとするあたしを見て、樹もキョトンとした。
「まさか、おまえ覚えてなかったりしちゃう‥?」
薄々苦笑いの樹は、桃色の箱を開ける。
「覚えてなかったり、って何を?」
首を傾げると、箱からメッセージカードを突き付けてきた。
「へ?」
「書いてあんだろーが。
“ユメ”大好き、って」
「…………はぃ?!」
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