平々凡々なストーカーです。
次の日朝一番から机に向かって必死に宿題をやっている影口をみた。

うわ、ひさびさに真面目な顔だ。

「今日は写さないのか?」

影口の席は俺の後ろなので鞄の中身を片付け後ろを向く。

すると真剣な眼差しかつ泣きそうな顔で影口は顔をあげた。

「写せないんだ」

「なんで?」

「怒られた」

「なんで」

「宿題は自分のためだから」

「お前文を作って説明しろ」

んーと影口が考えているところに後ろから夜島が来る。

「コイツ日留宮に怒られたんだよ」

あいかわらず無愛想な顔してやがる。

夜島の席は影口の横。実に都合がいい席だ。

「怒られた?」

「そう。日留宮と昨日帰っているときに日留宮が『宿題は大丈夫かい』って聞いたらコイツ、満面の笑みで『りょーいち君の写してるから大丈夫!』「あ、今の影口に似てた」
まじか。いや、それで日留宮が」

「他人のばっかり写してんじゃねえ!って言って怒ったのか」

「良市君!日留宮さんはそんな風に言わない!!」

宿題から顔を上げて抗議する影口の頭は夜島が押さえつけて終った。

「いいよな、そうやって愛されて」

俺は少しも面白くなく言うと机に突っ伏した影口が妙に勝ち誇った顔をしする。

コイツ、馬鹿の癖に・・・・・

俺は泣きそうな感情を潰す様に影口の終りかけの宿題を消しゴムで全力で消してやった。


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