モノクロ

それから3日が経って、急に九条さんから電話が来た。

明日の夜、久しぶりに会う約束。




会いたくて、仕方がなかったはずなのに…。

いつも鈍感なはずのあたしが、その時ばかりは、妙な胸騒ぎを覚えた。






あの時の九条さんの声は、きっとこれから先も忘れない。


いつになく低くて、悲しそうで、切ないあの声を。





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