モノクロ
【-涼子side-】
「ごめん…涼子。」
これで何度目のごめんだろ。
九条さんは、電話中何度も何度もあたしに謝った。
あたし…九条さんに何言っちゃってるんだろ。
九条さんだって、自分の夢のために頑張ってるのに。
あたしはその邪魔をしてるんじゃないか…。
重荷になっているんじゃないか。
もしもあたしが九条さんと同い年だったら、こんな辛い思いはしなくて済んだのかな?
ねぇ…九条さん?
あたしはわがままですか?
九条さんはこんなことを思うあたしを、子供だと思いますか?