%完璧なケータイ小説%
「案外、じーさんも、装置が死因だったりしてな」
「どういう意味だ?」
「自分の理想の夢を見て、起きるのが嫌になっちまったのさ。
目が覚めたら、こんなゴミだらけの、狭くて汚いアパートが目に入るんだからさ」
「どんな夢見て、死んでったのかねぇ」
「ま、研究に一生を捧げた身としては、見る夢は一つだろう」
「ん?」
「研究が成功して認められた夢さ!」
「なるほどな!」
「ま、夢の中で夢を叶えようなんて、虫がよすぎるだろ。
何かを得るには、何かを捨てなきゃダメなのさ」
「命を捨てて、得たものはあったのかな。
まぁ、とりあえず、事件性は無さそうだし、孤独死ってことでこの件は終了だな」