好きだから、別れよう。



「これでいいですか?」



マサキさんが撮り終えたデジカメを女性達に手渡すと、二人組は目を輝かせて、



「ありがとうございましたぁ!」



と、満面の笑みを浮かべて去っていった。






私はその間、一言も喋らなかった。







…ううん、喋れなかった。



喋ると、声が震えて、涙が出てきそうだったから。










「アヤー、俺達も写真撮る?実は俺、デジカメ持ってきてるんだ!」



ズボンの後ろポケットからデジカメを取り出して、マサキさんが無邪気に私の顔を覗きこんだ。





私は…



マサキさんから目を逸らして、首を横に振った。









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