フジイロノチズ
プロローグ
♪キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン♪

今日も私立藤咲学園の1日が始まった。

藤咲学園は数年前、女子校から共学に変わって新しくなった学校だ。
入試で募集する人数は350名。その内300名は普通科。
300名のうち、多分250名くらいは公立の滑り止めかなんかで受けた人達だろう。
倍率も2倍とかそこらへん。
その普通科の学生たちはフツーの高校生と変わりない生活を送っているのだろう。

残りの50名は特別科という学科に通う。
特別科の倍率は20倍くらいになる。

特別科と普通科は入試の内容も違う。
普通科は問題を解いて、あと内申とかで決まる。

特別科は面接だけ。
とりあえず「入試」ってカタチ取ってるけど、本当は入試なんてやる必要ない。
なぜなら定員の80%がもうすでに決まっているから。
入試は残りの20%を埋めるためにやっているが、そこで入ってきた人達はほとんど1年生のうちにやめる。
なぜかって?
多分ついて来れなくなるんだと思う。


話は戻って、なぜ特別科というかと言うと、まず授業料が全額免除になる。
2つ目は特別科だけ全寮制だ。普通科にも寮はあるけど、入る人は少ない。
3つ目は普通の勉強をしない(国語とか英語とか)。だから教師と呼べる人間がほとんどいないのだ。
あと、特別科の人にはFSGカードというのが支給される。一種の電子マネーのようなものだ。こちらも普通科の人も持てるけど持ってる人は数人だろう。


ここで特別科についてもうちょっと詳しく話そうと思う。

まず、特別科には部活がない(というか必要ない)。

あと、
・音楽クラス
・美術クラス
・体育クラス
・特進クラス
・芸能クラス
という5つのクラスにわかれている。

芸能クラスはモデルとか芸能人とかその子供とかが通うクラス。
ここには一般人は入れない。


体育クラスは何かしらの競技で常に優勝とかしか取らないような人達が入るクラス。
音楽クラスも美術クラスも体育クラスと同じようなカンジかな?

特進クラスは勉強面で天才と呼ばれる才能を持った人達が入るクラス。

芸能クラス以外の4クラスはほとんどスカウトで入学する。

特別科は好きな事だけやってれば良いのだ。



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