先生
立って、彩花達をみながら笑っている先生。
「おめでとう!」
そう言って、先生はポケットからカメラをだした。
「ほら、写真とるからちゃんと並んで」
「えっ、ちょっ、、、ひっく、、、せんっせー、あかん!あたしっ、顔ぐちゃぐちゃ」
彩花は必死に顔を隠す。
「大丈夫大丈夫。かわいいかわいい」
そう言って先生はカメラを構えた。

かわいいかわいい

その言葉が頭にこだまする。
かわいいって、、、


そんなん言われたら卒業できやんやん!

そんなことを考えながら、彩花は言われるようにピースをした。


カシャッ



「うん!よく撮れてるわ」
撮れた写真を見て、先生は満足気に笑った。

この様子だと、まだ手紙は読んでないかな。


彩花達の後ろからは次々と卒業生が歩いてくる、彩花達は西本先生のところから去った。



送り出しが終わると、またみんな玄関に集まった。
みんな個々で写真をとったり喋ったり、最後のときを楽しんでいる。
彩花は友達と一通り写真を撮ると、西本先生のもとへ向かった。
一緒に写真を撮ってほしい。
そして、、、伝えておきたいことがあった。


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