先生
「あ、うん。、、、じゃあ、あたし次の授業始まるし、、、」
「おぅ!これ、ほんまサンキューな!」
「じ、じゃっ」
そう言って彩花は急いで体育館を出た。
さっきまでスローモーションみたいだった景色が、今は早いスピードで回っているみたい。
自然とこぼれる笑み。
嬉しすぎて、今にも叫んでしまいそう。

まさか、あんなに喜んでくれるとは思わなかった。
受け取ってくれた先生の笑顔が頭から離れない。
とにかく、嬉しすぎて頭がおかしくなってしまいそうだ。

こんなに頑張って、こんなに緊張して、こんなに嬉しかったバレンタインは初めてだった。
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