Azure Music




そう母親が豪語したコンクール


私は入賞すらとれなかった。



期待が失望に変わる瞬間を、私は身を持って体験した。


あれほど親を憎んだことは、ない。





中学2年のコンクール
ちょうど潮時だったのかもしれない




私は少しだけテレビに出たりしていたが、それからは一切拒否した。



もう二度とあんな恥はかきたくない




両親に何度諭されても、私は首を縦に振ることはしなかった。



お前らのせいで、と思うぐらいなのに。


二人だって恥だと思った筈だ。

それなのに、何事もなかったように接してくる。


次のコンクールではあんなことないわ
ちょっと緊張してしまったのよ
カメラの光が迷惑だったのね
次はそんなことには決してさせないから


そんな綺麗事言わないで

そうだよ、緊張した

私の才能以上を、みんな求めるから




だから、コンクールで弾いたあの曲も、軽く大人に喜ばれるようなクラッシックを選んだ。


そんな中2の私が下らない



コンクールでは実力を競うものだから、大体はベートーヴェンやモーツアルトなど、基本を忠実した曲を選ぶのに。



私はオリジナルなショパンを選んだというのに、一次も二次にも引っ掛からなかった。



2年経った今気付く。


所詮親が左右していたコンクールだった。

それなのに、私は入賞にも入らないぐらい最低な音楽を繰り広げた。



< 4 / 26 >

この作品をシェア

pagetop