azure days-ツンデレ彼女とバカ男-
カーテンを開け、空を見る。
あのときより少し薄い、でも十分に蒼い空が雲ひとつなく広がっていた。
「光莉ー起きろー!!」
「はーい!」
ミツ兄が一階から声をかける。
あ、少し寝坊してた。
今更に気付き、あたしはいつもより少なめに朝食を取り、制服を整えた。
「麻美ちゃんきたぞー」
「わかってるー!いってきまーす」
両親とミツ兄に見送られて家を出る。
「おはよー光莉」
「んーおはよ」
「登校初日くらいちゃんと起きてよ」
まだ眠たげなあたしにアサが言う。
アサ、五十嵐 麻美は、あたしの中学からの親友。
部活も同じ、帰る方向も同じ、クラスまで3年間同じで、中学時代だけで計算したら
二個年上のミツ兄よりもいっしょにいた時間は長いだろう。
「また、あの夢でも見てた?」
だから寝坊したんでしょ、と付け足す。