ひまわり



-------




後半第4クォーター
点差は35点差の94‐59で朝日ヶ丘の圧勝。


あれだけ強いと言われた、
静南高校(静南と新陵では当然のように静南が勝ち上がった)が
朝日ヶ丘を前にした今では、弱く見える。




いや、違う。
静南が弱いんじゃなくて、朝日ヶ丘が強すぎるだけ。




すごい………

あたしはスコアを書いていた手を止め、
試合に見入ってしまった。



次々と変わるゲームメイク。
将生くんがいないのに、それに近いくらい。


将生くんが治るまでは、一人でPGをこなすんじゃなくて
一年生が代わる代わるPGの役割につく、
というやり方でいくことになったらしい。


今回の一年生は個性派揃いで、
みんな頭が良い。






………羨ましいなあ~





そんなゲームに静南の選手はついていけないらしく、手も足も出ていなかった。



パシュッ



ワアアアア……!!



―あ、まただ。
―あの子誰なんだろう?
―かっこいい!
―凄すぎるわ!!
―朝日ヶ丘強い…
―俺ら勝てっかなあ…?





健のシュートが決まる度、会場が盛り上がって
こんな会話が後ろやら観客席やら
いろんなところで飛び交う。


ある意味、嬉しくて
ある意味、複雑だった。

だってね?
かっこいいって言われちゃうんだよ……?


なんか心がもたないっていうか……





パシュッ




今度は二年生でレギュラーをとった、遼太くんのスリー。
遼太くんは、バスケ部に入った時から上手かった。


スリーが得意で、一試合で最高27得点を決めたことがある。
まるで、昔の健を見ているようで違和感を感じた。




「汐莉、そろそろ一年生出すか?」


先生に言われて、電光掲示板を見ると
残り1分50秒で99‐59。
残り時間とこの点差なら、絶対勝てる。

先生にOKサインを出して、あたしはゲームの終了を待った。




5・4・3・2・1……














< 141 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop