ひまわり
「……ふにゃ…」
やべっ!起こしたか!?
慌てる僕。
自分が今、汐莉にしたことが信じられなかった。
自分でも気付かないほどに汐莉が大好きで、どうにも止まらなくて…。
この想いは、どう伝えたらいい―…?
僕は、野原にたくさん生えているクローバーを使って汐莉のために指輪を作った。
『シロツメクサ
通称;クローバー
花言葉;私のことを考えて』
昔、どこかの本で見たことがある…
シロツメクサの葉である四葉のクローバーが生えるの確率は、10万分の1なんだって。
だけど、それを見つけられたらその人には永遠の幸せが訪れて、大好きな人とずっと一緒にいられるって…。
汐莉のために指輪と冠を作ったあと、僕は四葉のクローバーを探した。
それは気の遠くなるような作業だった。
野原はどこまでも続いていて、尽きる場所が見えない。
汐莉がまだ起きてないことを確認してから、僕は探し出した。
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