恋するシンデレラ
「奈々美、ちょーだい。」
頬張ろうとすれば、可愛い台詞が聞こえる。
ちょーだい。って。
「やだよ、最後だもん。」
なんて、思ってもみない意地悪を言ってしまう私。
我ながら、可愛げない。
「俺のやるから。」
駄々っ子のように言う優斗に、えー?と嫌がる振りをしてみれば。
ーーーーーー・・・ぱくっ。
「あーっ!」
「いただき。」
私が楊枝に刺して持っていた最後の一つを、そのままくわえられてしまった。
その、悪戯っ子な笑顔が。
怒る気を失わせる。
まぁ、怒ってないんだけどね。
わかってやってるのかな、この人は。
心臓、バクバクなんですけど。
だって。
な、なんか。
カップルみたいじゃんっ!
.