先生と私

だけど私は先生がまだ信用できなかった

だから私はとっさに嘘を思いついた。

「先生私…買ってる犬がいなくなった
んです」

「そうなのか。お前にとっては大事な
犬だったんだな」って先生はいった

「犬の名前はなんだ」と先生が口を
ひらいた。

「ラッキー」と私は言った。
先生が立ちあがりながら

「よし、お前の犬探してくるわ」
そういいながら先生はいなくなった

先生ごめんなさい。

先生の優しさは嬉しかった。

でも私は、まだ先生のことが

信用できなかった。

これが初めて先生についた

嘘だった。
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