恋love
「あれ?ここどこなんだろ?
てかもしかして、あたし……
迷子になっちゃったの!?
どーしよう。早く行かなきゃ
入学式始まっちゃうじゃん―…」
なんて独り言をブツブツ…
うわあー。どうしよう…
朋香もきっと心配してるんだろうなあ。
てかパフェは!!
あたしのパフェはどうなんのよ。
はあー。
初日からこんなんじゃ、
のちのち大変だなあ。
「どーしたの?」
どこからか声が聞こえる。
天使みたいな優しい声。
でもきっと空耳だろう。
あたし、もしかして―――…
耳おかしくなっちゃったのかなあ?
耳鼻科行かなきゃだめだなあーこりゃ。
「ちょっとお前。
無視してんじゃねーよ!」
まただ。でも声変わってんじゃん。
空耳なんだったら、さっきの天使の声のが良かったよ。
まあそんなのどうでもいいけど。
あたしは困ってんの!!
迷子になっちゃったんだってば!
「迷子になっちゃったの?」
「えっ?」
あたしは思わず後ろを振り向いた。