この想いを君に…

other side

「ワークスライダーを抑えとる…」

光はモニターを見上げた。

ラップタイムが出る度にどよめきの声が上がる。

「やるねえ…」

総一も呟いた。

二人の子供達が。

段々才能を開花させている事には気がついていたがまさかこのレースで混戦を抜けだし1、2位争いをするなんて。

「むっちゃんが前に出た!」

最終コーナーからホームストレートでとうとう睦海が知樹を抜いた。

「恐ろしい…」

光は思わず首を竦める。

まだまだ経験が足りないけれど、才能に関しては二人とも未知数。

もし自分とクラスが一緒で戦うとなると脅威に思える相手には違いない。

あと、残り周回数は2周。

二人とも僅差で走行していた。



総一は久々に自分の手が震えている事に気がついた。

自分がレースに出ていた時は興奮していたけど。

見ていてこれだけ興奮するレースは初めてかもしれない。
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