この想いを君に…
「むっちゃん…?」

いつの間にか。

目からポロポロと涙が零れていた。

「…あたし、パパに対して酷い事をしてるよね」

両手で顔を覆った。

「一番辛いのはパパなのに。
パパに当たり散らしている」

そして話も聞かずに家を飛び出してしまった事を後悔した。

「そんなに思っているなら…」

悠斗はあたしの肩を叩いた。

「帰ったらとりあえず謝ろう、ねっ?」

あたしは頷く。

悠斗が一緒にいてくれて、本当に良かった。

いなければ、独りよがりになってしまって。

まともな判断は出来なかったと思う。
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