見えない罪と、月
空からふわりと、人が降ってきた。人はセリルと男の間に着地する。

その男をセリルは知っていた。ずっと探していた男だったのだから。


「ヒジリ……」


あの黒づくめと銀色の瞳と色白の肌を、

セリルは出会ったあの時から片時も忘れる事はなかった。

ずっと探しに探していた男の登場にセリルは喜びよりも怒りを露わにした。


「今更ヒーローぶるの? 遅すぎるよ」

「違うな」


セリルの質問にヒジリは冷静に即答。この2人だけのやり取りに、

イレイスの面々は戸惑いと驚き、そして怒りを隠せなかった。
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