見えない罪と、月
「お前は良い死に場所を貰えて幸せだよ。
この場所、太古には死神の拠点だったらしい。
死神な存在のお前には丁度良い死に場所だな」


カチャリ、と言う音が一斉に聞こえる。セリルはたった一言呟く。


「逃げ切って」

「最期の言葉がそれか。安心しろ、すぐに2人にも会わせてやるから。
にしても1つだけ分からない。何故なんだ?何故……」


セリルは男が妙な言葉を発した事に首を傾げる。

しかしそれもすぐにどうでもよくなったようで、男は更に言葉を続ける。


「さあお喋りは終わりにしようか。
お前がフィアーじゃなくて尚且つ女なら、惚れていたかもな。勿体ない」


いよいよ自分は殺される。

目をゆっくりと閉じた。一瞬でそれは終わるから、と。

丁度その時であった。異変が起きたのは。
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