そして海の思い出を胸に

「それから、自転車に乗ろうとしたらタイヤがパンクして、駅まで走りました。
 そして、電車に乗ったら、それが事故で止まって。
 ……それで、遅刻しました」



北野先生は目を瞑って頷きながら聞いていたが、話しが終わると目を開けた。



「東野」

「はい」

「今日は厄日だな」

「私もそう思います」

「今日は特別に」

「帰っていい?!」

< 220 / 247 >

この作品をシェア

pagetop