そして海の思い出を胸に
「ちょっと、美雪。『りょうじ』って、誰なの? そう言えば、あんた、うわごとでも言ってたよ?」

希未はそう言いながら、自分のカバンの中をガサゴソと何か探している。



ちなみにこの部屋は私と希未と真実と弥生ちゃんの4人部屋。

この合宿所で一番小さい部屋。

最初は狭いかな、って思ったけど、人数の割には結構広く感じてきた今日この頃。



「さぁね、誰なんだろう? 私、知らない」

「ふ〜ん。……ま、いいや。それよりさ、これしよう?」



希未がそう言って、私の目の前に出したのは。



「将棋?」


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