つむぐ、

世界が牙を向いても
貴方が遺した傷があったから

切ないくらいに救われていたんだよ。


傷つき続ければ、

少しはごまかせると思っていた。


何度も跡を撫でて

必死になって鎮めようとした。


傷があったから

沢山の嘘も創れたんだ。

何より助けてもらったんだよ。


(事実だけに)
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