つむぐ、


僕には

「死んでは、いけないよ」

なんて云う言葉は

神様じゃないし

謂えないよ、


‘死にたい’って懇願した君に

どうしたって

その手をほどけません。

否定しないから…


ただ、君が死んでゆく過程を

頭で見据えて、

心臓に記憶するよ。

君の好きなモノや、仕草

僕に向けた、ふわっとした笑顔

ぐるぐる、僕はその中で廻って

ついには、息をしなくなった。

君と僕の中の静寂に
赦しをこうのは誰なんだろう。

(グッバイ、がーる)
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