君がいた…
第二章 <紹介>
夏休みも終盤になり

膨大な量の宿題に追われるものがいる中―

舞達は

部活が終わった後のグラウンドで 遊んでいた。

その時

体育館の横にある

生徒指導室から

「堀切 妹!」



舞を呼ぶ 合田のしゃがれた声が聞こえた。

「その呼び方 やめてよ先生!」

合田に向かって

大声で言う舞。

「いいじゃないか。」

笑いまじりで 合田が返す。

「もう!」

座っていた舞は

そう言いながら立ち上がり

「どうせ ゼッケンの確認かなんかだろ?」

にやけた顔で言う成二に

「多分ね。」

と 短く返すと

めんどくさそうに

合田のいる指導室へ向かって歩き出した。


実は

合田は サッカー部の顧問で

宏史と俊樹を この学校に誘った人物だったのだ。

だから

宏史になにがあったのか…

全て知っていた…。
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