二重人格弟に溺愛中


「デートしてたんだ。
紅莉とね」


平然...平然...


そう思っても
俺が怒っているのが分かったのか
紅莉が戸惑っている


しかも、京野先輩は勝手に
紅莉を連れて行こうとして
腕を掴んだ



俺の紅莉だ


その手で触るな



そう思ってより強く抱きしめようと思ったけど....



「やめてっ」



紅莉が京野先輩の腕を振り払っていた

そして今も尚俺の腕の中にいる

これって...自惚れていいよな?



たとえ違うとしても
不謹慎だけど嬉しい


怒りの感情が少し軽くなったけど
やっぱり先輩の顔見ると...駄目だな



紅莉が適当な嘘を言ってくれたお陰で
公園を抜けることができた




「圭...」


呼ばれても返事はしない

気まずくて...

少し紅莉にも苛ついていたから
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