マリオネット・ワールド <短>
結論



――0時34分発。

最終電車、最後尾。


死んだ瞳の男と女が向かい合って座っている。



男は、ブックカバーの下に収めていたいつもの科学書を取り替え、

つい最近出遭った奇妙な女を頭の片隅に置きながら、Nietzscheと書かれた哲学書に目を走らせる。



女は、窓に映る自分の顔を見つめながら、

自らの歴史上最高の男を思い浮かべて、密かな興奮を瞳に宿す。




今日も車内は、異世界が広がっている。


それぞれが、それぞれの世界の中で生きている。




平行線上を歩く者同士の手が結ばれることはない。


どこまで行こうとも。




――永久に。







All people are in this world


...marionettes.







 END.


< 43 / 44 >

この作品をシェア

pagetop