着信メロディ


次の日も、私は学校に行った。
バスに乗るときに久保田と目があって、
私を見て、笑ってくれた。


私が学校にくることで、
久保田には何の得があるの??


そう思っていた。



学校で、暇そうに机にほおずえを立てて
窓の外を見ていたら、

『紗ー織ッ。話そッ』


元気な声で話しかけてきたのは
友達の綾美。

黒のショートヘアがよく似合っている
笑顔がかわいい女の子。

綾美は彼氏が絶えない感じで、
野球部の男子は5~6人は綾美と
付き合った経験がある。


そして今も、付き合って1ヵ月になる
野球部の彼氏がいる。


『紗織、好きな人おる??』

『なんで-??』

『紗織、彼氏つくらんと??』

『だって、いい人おらんもん。』

『まぁねー。』

『ねぇ、綾美。彼氏ができる方法って
ないと??』

『彼氏ができる方法??んー…』


綾美は告白もするしされたりだから、
いいアドバイスがもらえそうだった。


『紗織、告白されたことは?』

『あるよ??』

『でも振ったやろ??』

『うん。好きじゃないし。』

『それが原因じゃない??』

『は??』


私は野球部のマネージャーで、
野球部の部員1~2人に
メールで告白された事があった。

でも、好きじゃない人とは
付き合えないと思って振った。


なんで原因なの??





< 5 / 16 >

この作品をシェア

pagetop