着信メロディ
次の日も、私は学校に行った。
バスに乗るときに久保田と目があって、
私を見て、笑ってくれた。
私が学校にくることで、
久保田には何の得があるの??
そう思っていた。
学校で、暇そうに机にほおずえを立てて
窓の外を見ていたら、
『紗ー織ッ。話そッ』
元気な声で話しかけてきたのは
友達の綾美。
黒のショートヘアがよく似合っている
笑顔がかわいい女の子。
綾美は彼氏が絶えない感じで、
野球部の男子は5~6人は綾美と
付き合った経験がある。
そして今も、付き合って1ヵ月になる
野球部の彼氏がいる。
『紗織、好きな人おる??』
『なんで-??』
『紗織、彼氏つくらんと??』
『だって、いい人おらんもん。』
『まぁねー。』
『ねぇ、綾美。彼氏ができる方法って
ないと??』
『彼氏ができる方法??んー…』
綾美は告白もするしされたりだから、
いいアドバイスがもらえそうだった。
『紗織、告白されたことは?』
『あるよ??』
『でも振ったやろ??』
『うん。好きじゃないし。』
『それが原因じゃない??』
『は??』
私は野球部のマネージャーで、
野球部の部員1~2人に
メールで告白された事があった。
でも、好きじゃない人とは
付き合えないと思って振った。
なんで原因なの??