散弾銃プレアデス
黒い塊の中、見下ろす光景は異様だった。
青色、赤色、幾重にも重なる光の中で浮かぶ少女に、群がる子供たち。
獣のような咆哮をあげ、波打つ小さな身体。
───少女と、目が合う。
ヘルメットがいるような状況ではないが、装備は万全だった。覆面の意味もある。
ヘリから降下用ワイヤーを降ろし、隊員のひとりはその地獄へ降り立った。
自身もゆらりと浮かぶまま、少女を抱える。
その小さな身体に、黒いコードが繋がれた金属の針を突き刺した。
いくつも、いくつも。
ひとつずつ刺すごとに、繋がれたその姿のままで、律動が収束していく。
こうして、すばるは「保護観察」されることになった。