僕は彼女の事を二度愛していた
2
嫌な朝だ。最近、こんな朝ばかりだ。
嫌な夢を見て、嫌な気分のまま、嫌な会社に向かう。本当に嫌な繰り返しだ。
その嫌な気分を、一瞬だけ忘れさせてくれる人がいた。名前も、何をしているかも知らない。出会う時間も、ほんの数秒だ。それでも僕には十分だった。
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