僕は彼女の事を二度愛していた
22
並木道は、まるでここが東京だと感じさせないくらいに、やさしい木漏れ日を届けてくれる。地方出身の加藤には、それがとても心地よかった。
気がつくと鳥居が見えてきた。
思わず、その鳥居の方へと足が向いた。
「今日のデートがうまくいくように、きちんとお参りしておかないとな。」
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