僕は彼女の事を二度愛していた
本を頼りに、店を確認している時は良かった。
しかし、神社を見つけお参りした辺りから怪しくなった。どうも昇ってきた階段と降りる階段、それらは違うものだったようだ。
「ここ、どこなんだよ。」
汗が噴き出す。タクシーをつかまえようにも、住宅街らしく全く走っていない。自力でどうにかするしかない。
「あぁ、なんだよ。神様にあれだけお祈りしたのにこれかよ。」
とにかく大きな道を探した。そうすれば、おおよその位置がわかる。とにかく走った。必死で走った。
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