勝利の女神になりたいのッ!~第1部~
「起きろ。」
よく響く低い声、揺さぶられる肩。
お父さん?
どうしてそんなに強引に起こすの?
もう少し寝ていたい。
目覚まし時計の音をまだ聞いてないよ?
もう起きなくちゃいけない時間なの?
それよりいつも起こしてくれるのはお母さんだよね?
今日はどうしてお父さんなの?
「お父さん?」
ハッキリしない頭を持ち上げて声を掛けた。
瞼は重くて開けられないよ。
「起きろ。」
ねぇ、お父さんどうしちゃったの?
なんだか怖い。
お父さんじゃないみたい。
「お父さん?」
重い瞼を持ち上げて飛び込んできたのは左近さん。
「.......。」
私どうしちゃったの?
一瞬訳が解らなかった。
でもすぐに頭が鮮明になっていった。
不思議な黒い塊に吸い込まれてから私は左近さんに助けられたんだ。
「お、思い出しました。ごめんなさい。」