勝利の女神になりたいのッ!~第1部~


「出発しよう。」


村から屋敷に連れてきたのは半年前。


屋敷での紫衣との生活はとても楽しかった。



紫衣はとてもよく笑い、なんでも一生懸命な娘だった。


読み書きも簡単なものならばすぐに出来るようになった。



料理も教えたことはすぐにこなせるようになり、洗濯も小さい体でシッカリと手伝ってくれた。



人のぬくもりを俺に教えてくれたのは紫衣だ。



妻と離れての生活が長い俺に人と一緒に寝るあたたかさを紫衣は教えてくれた。



漠然と家族というものはこんなにあたたかいものなのかと考えさせられもした。



色素の薄い紫衣の茶色の髪も茶色の瞳も透けるような白い肌も柔らかい肌も何もかもが愛おしい。



俺を信じて真っ直ぐに向けられる強い瞳も良く笑う口元も全てが愛おしい。



早く手放さなければ....。



俺は紫衣を娘としてではなく、女として愛する日が来るだろう。



「紫衣、もう城が見えてきた。」


前方に見えてきた水口城。



ここで紫衣の新しい生活が始まる。







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