平安物語=短編集=【完】



女御は、そんな私に怯んだようでした。

でも私は決して睨んではいません。

以前会った時より明らかに女らしい美しさが備わっている、うら若い女御に心中穏やかではありませんでしたが、一切の感情を表に出さず、ただじっと見据えました。


それからはずっと、几帳を取り払った状態で宴を見物しました。

帝は両方に話し掛けてくださいますが、私は普段より更に並一通りの返事しかしませんでした。

しかし帝は、こんな状況だから遠慮しているのだろうとお思いになったのか、特に何も感じていらっしゃらないようでした。



< 123 / 757 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop