平安物語=短編集=【完】
義道様のお屋敷は、それはもうご立派で、あらゆる趣向が凝らされていました。
義道様は私を北の対へとご案内くださり、そのまま女房達を下がらせてしまいました。
「ご立派なお屋敷ですわ。」
率直に褒めると、
「ありがとう。
これからは、私とあなたの屋敷ですよ。
もっと華やかな所になるのでしょうね。」
と微笑んで、私を抱き寄せます。
「着いて早々に申し訳ないのですが、我慢が出来そうにありません…」
と仰って、「まあ」と声をあげる私を組み敷いてしまわれました。
「あなたが愛しすぎて。」
と仰る義道様をクスクス笑い、受け入れてしまいました。