平安物語=短編集=【完】



美しい姫だと、思った。


しかし、宣耀殿とは似ても似つかなかった。


恋しい、宣耀殿の更衣…

とうに死んだ、我が想い人よ。



宣耀殿への罪の意識に加えて、今度は、藤壺への罪も背負ってしまった。


私は…私という男は、存在が罪なのかもしれぬ。



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